2023年01月14日
トーノZEROアニメ雑記 total 366 count

もののけ姫とらんま1/2が持つ物語的な欠陥性についてのメモ

Written By: トーノZERO連絡先

 もののけ姫とらんま1/2は同一の欠点を持っていると気付いたので思い付きをメモ。

 欠点とは、ヒロインではないのにヒロイン性を持ったキャラが存在してしまうことで、物語の落とし所が落とし所に見えないことをいう。

もののけ姫の場合 §

 正しいヒロインはサンであるにも関わらず、序盤のカヤがヒロイン性を過剰に持ってしまった結果として、アシタカとサンが結ばれる結末はすっきりしない。カヤからもらった小刀をサンに渡してしまうのもしっくり来ない。

らんま1/2の場合 §

 正しいヒロインはあかねであるにも関わらず、女らんまがヒロイン性を過剰に持ってしまった結果として、乱馬とあかね結ばれる結末はすっきりしない。女らんまは男に追い回され、格闘勝負で色気を振りまきすぎ、色気を前面に押し出さないあかねを押しのけてしまっている。

考察 §

 いずれにしても話の構造は難しくない。

 アシタカはサンが好きだし、乱馬はあかねが好きである。

 ただ、そこにフォーカスしない擾乱要素が多すぎるだけである。

 これは、若大将シリーズにも似ている。若大将シリーズは、若大将は澄ちゃんが好きと言うだけである。しかし、なまじ若大将は歌が上手くて女にもてるので、単なるシンプルな恋愛が上手く行かない。だから、若大将はアイドルに相応しいような印象を与えつつ、そこには行かない。

 物語の組み立てには重要な示唆を与える話である。